実は国によってデザインが違う!?ホンダがCR−Vのデザインを国によって変えている理由を解き明かす!!!

こんばんは。
国産車エンジニアのすえながです。

突然ですが、クイズです。

みなさんは、下の車の違いがわかりますか?

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2015-cr-v-suv-front4

これは、どちらもホンダのCR−Vという車です。

販売している国が違うとデザインが違う!?

実はこれら2台の車は販売している国が違います。

上の赤色のCR−Vは、ヨーロッパで発売されているもの。
一方、下のグレーのCR−Vはアメリカで発売されているものです。

この2台のCR−V、実はデザイン上、とても大きな違いがあるのです。

みなさんはそれがどこだかお気づきですか?

横から見るともう少しわかりやすいかもしれません。

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2015-honda-cr-v-features

いかがでしょうか?
わかった方はいますか?

ヨーロッパの車とアメリカの車違いとは!?

それでは正解を発表したいと思います。

この2台のCR−Vの違いは、このバンパー部分です。

スクリーンショット 2015-06-06 22.38.43

横から見ると、アメリカで発売されている方が、バンパーの下部が切り上がっているのに対して、ヨーロッパで発売されている方は、アゴ下が突き出ているようなデザインになっています。

スクリーンショット 2015-06-06 22.41.06

参照:Honda UK HP, Honda USA HP

CR−Vだけじゃない!?

実はこのような違いがあるのは、CR−Vだけではないのです。
下の車はトヨタのRAV4という車です。

スクリーンショット 2015-06-06 22.50.58

スクリーンショット 2015-06-06 22.51.06

上がヨーロッパで販売されているRAV4。
下がアメリカで販売されているRAV4です。

いかがでしょうか。
CR−Vと同様の違いがあるのが見てとれると思います。

参照:TOYOTA UK HP, TOYOTA USA HP

どうして販売する国によって車のデザインを変えるのか!?

実は、このデザインの違いは、各国の法規制の違いが理由です。

例えば、ヨーロッパには”歩行者保護規制”というものがあります。

そのため、ヨーロッパでは、誤って歩行者を引いてしまった時にその被害を最低限に抑えるような対策がしていない車は販売することができません。

一方アメリカでは、そのような規制がありません。

実は、ヨーロッパで販売しているCR−VやRAV4がバンパー部を突出させているのには、ここに理由があるのです。(実は日本にもヨーロッパと同様の歩行者保護規制があるため、日本で販売されているCR−Vはヨーロッパと同様のデザインです。)

pedestrian-safety

一般的に、尖ったものがぶつかるよりも、平らな面がぶつかった方が衝撃は小さくなります。

つまり、CR−VとRAV4は、バンパー部を突出させ、車の前面を出来るだけ平らにすることで、歩行者を引いてしまった時に被害を軽減できるようにしているのです。(必ずしも、全ての車がそのような対策をしている訳ではありません。)

この歩行者保護規制については、その試験方法や各メーカーの対策内容が少し複雑なので、次回ここに焦点を当てて少し詳しくご紹介したいと思います。
一方、アメリカには、CAFE(企業平均燃費規制)というものがあります。

これは、各自動車メーカー毎に、販売する車の平均燃費がある一定ラインを超えると、罰金を払わなければならないという制度です。

smog traffic

この制度には、乗用車用の規制値とSUV(含むトラック)用の規制値があります。
当然一般的に燃費の良い乗用車よりも、SUVの規制値の方が緩く設定されています。

ただ、SUVとして評価されるためには、その車がSUVとしての機能を備えていることを証明しなければなりません。

そのSUVとしての機能の1つに”走破性”があるのです。

best-off-road-suv

その”走破性”とは、荒れた路面でも走行できるように、車高が高いことだったり、発進時に路面と車体がぶつからないように、バンパー部が切れ上がっていることなど。

そのため、アメリカで販売されているCR−VやRAV4のバンパー部は切れ上がったデザインとなっていたのです。

先ほどのヨーロッパの歩行者保護規制同様、アメリカで販売されているSUVが必ずしも全てこのような対策をしているわけではありませんが、CR−VとRAVがヨーロッパとアメリカでデザインを変えている理由は間違いなく、これらの法規制の違いが原因です。

このように、車のデザインには、1つ1つ理由があります。

そのような視点で車を見ると、また違った楽しみ方ができると思います。

以上、国産車エンジニアすえながでした。

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