
最近の私の関心事としては、スバルの新型インプレッサに歩行者保護用エアバックが搭載されるという話題です。
そもそも、以下の記事でもご紹介しましたが、現在は法律で、歩行者保護要件というものが定められています。
どうして最近の車はこんなにかっこ悪いの⁉︎車のデザインが変化してきたのには、ある意外な理由があった‼︎
これは、もし仮に歩行者保護をひいてしまったとしても、できるだけ歩行者が怪我をしないような安全な車でないと販売してはいけませんという法律です。
そのため、世界各国、政府機関が歩行者保護試験というものを実施し、歩行者にとって安全な車かどうかを評価しています。
そんな歩行者保護の対策として、最近の車は、できるだけエンジンなどの硬い物に歩行者が直接ぶつからないように、ボンネットフードを高くし、ボンネットフードからエンジンなどと距離を保つよう設計されているのです。
ただ、高級車やデザイン的にボンネットフードを低くしたいという車は、アクティブボンネットフードや、ボンネットフードエアバッグを採用しています。
スバル車はボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)なんて必要無い!?
しかし、みなさんもよくご存知のように、スバル車は水平対向エンジンを搭載しています。
そのため、他のメーカーの車よりも、そもそもエンジンが低く、ボンネットフード下の距離は十分確保できているはずです。
エンジニア視点で言うと、ボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)は高級品ですから、ボンネットフード下のエンジンまでの距離をどうしても確保できないといった時に搭載するべきアイテムなのです。
よって、他のメーカーのエンジニアからしたら、「スバルはそもそもエンジンが低いんだから、ボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)なんて必要ないじゃん。」と言いたくなるはずです。
また、新型インプレッサには、アイサイトver3が搭載されることになっています。
このアイサイトver3は、障害物だけでなく歩行者や自転車にまでも検知できるように進化しています。
そもそも、歩行者にもぶつからない車を目指しているのです。
どうしてボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)を搭載するのか?
それでは、どうして新型インプレッサはボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)を搭載するのでしょうか。
それは、徹底的な安全性イメージの訴求が目的なのだと私は思います。
そもそもスバルは、ぶつからない車を最も早く世に出した日本メーカーです。
多くの人は、スバルと言えば「安全」というイメージをすでに持っているのではないでしょうか。
今回、日本で初めてボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)を採用することで、「安全」というイメージをさらに強固なものにしようとしているのだと考えられます。
スバルはこのようなブランド戦略が非常に上手く、アメリカではスバルが4WD性能(万能な走破性)を訴求し続けたことで、今ではオフロードと言えばスバルというイメージがアメリカ国民には定着しています。
それは、以下の記事からもよく分かるはずです。
【やっぱりスバル車は最強!?】世界が賞賛するスバル車の凄さがわかる動画集
スバルの戦略はどう転ぶか!?
今後スバルは安全イメージを訴求するために、新型イプレッサに続く車種にもボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)を採用してくるはずです。
ただ、技術的に必ずしも必要とは言えないボンネットフードエアバッグ(歩行者保護エアバッグ)を採用することで、利益率を減らしてしまっていることは確かです。
果たして、安全というイメージを強固なものにしてブランドを発展させるのか、利益率の減少で経営を悪化させるのか、今後のスバルはどうなるのでしょうか?
ただ、私は、スバルのこのような積極的な経営姿勢は非常に素晴らしいと思います。
今後も応援していきたいですね。
※本記事はあくまでも私の個人的な見解が入っていることをご了承ください。