日産のデザインマネージャーが語った新型アルティマ 9つのデザインのポイント

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アメリカの自動車専門メディア「Motor Trend」が先日のニューヨークオートショーで発表された日産の新型アルティマについて、日産のデザインマネージャーKen Lee氏と対談した記事を発表していたので、今日はその内容をご紹介したいと思います。

Ken Lee氏

Ken Lee氏

日産アルティマとは?

日産アルティマは、アメリカでローグ(日本名エクストレイル)の次に多く販売されている中型セダンです。
日本ではティアナという名前で販売されています。

初代アルティマがアメリカで最初に発売されたのが1993年。
それから約15年、500万台以上のアルティマが販売されてきました。

そして今回のフルモデルチェンジで、「これまで以上にデザインの進化を遂げている」とKen Lee氏が語っています。

長く、低く、広く

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まずデザインで大きく前型モデルに対して変わったところがサイズです。
新型アルティマは、前型モデルに対して、約1インチ(25.4ミリ)全長、全高、全幅をそれぞれ長く、低く、広く変更しました。

新型アルティマを生で見ると、真っ先に感じるのが、とにかく低いボンネットフードと横に長くスリムなヘッドライトだそうです。

ちなみに、今回は全てのグレードでヘッドライトがLEDとなりました。

より大きく見える19インチホイール

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新型アルティマは19インチホイールの設定がありますが、この19インチホイールがより大きく見えるような工夫をフェンダーとボディシェイプに凝らしているようです。

Ken Lee氏は、「近年の車は、ボディをより厚くして、サイドウインドウをどんどん薄くすることがデザイントレンドとなっているが、新型アルティマはあえてフェンダー部分を薄くすることでホイールの大きさが目立つようにデザインした。」と言っています。

フローティングルーフ

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Cピラーをブラックアウトさせる「フローティングルーフ」と呼ばれるデザインは、近年多くの自動車メーカーが採用してきていますが、新型アルティマもこのフローティングルーフを採用してきました。

すでに発売されている「ムラーノ」や「マキシマ」も同様にフローティングルーフを採用しており、それらとの統一性を持たせることが一つの目的ですが、そもそもフローティングルーフは、サイドウインドウの面積が広く見えるため、室内が広いという印象を与えるために役立っているとKen Lee氏は語っています。

ただ、新型アルティマは実際の室内広さも前型モデルに対して拡大しているようです。

GTRやマキシマと違うところ

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GTRやマキシマはAピラーをブラックにしており、最近の日産デザインのメインストリームとなっているのかと思われましたが、新型アルティマのAピラーはボディカラーとなっています。

Ken Lee氏は、初期のデザイン構想段階で、Aピラーもブラックにする案が検討されたが、ブラックアウトさせたCピラーをより目立たせるために、Aピラーはボディカラーにしたと語っています。

変化に対する考え

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新型アルティマのデザインをこうやって見ていくと、従来のモデルと比べて、やや印象が強いデザインとなっていることがわかります。

ただ、マキシマやムラーノと比較すると、そのエッセンスは入っているものの、また違ったデザインの印象を受けます。

その点について、Ken Lee氏は、「車のデザインは、その時々で適切なものがある。現在人々は、より成熟したデザインを求めている。新型アルティマはそれを考慮したデザインを実現させたのだ。」と言います。

大きなグリル

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新型アルティマのデザインでひときわ目立つのがこの大きく空いたグリル部分ですが、最初日本のデザインスタジオから提案されたデザインがこの大きなVモーショングリルとスリムなヘッドライトだそうです。

Ken Lee氏は、ボンネットフード、サイドシルエット、サイドボディシェイプなどアルティマの全てのデザインがこのグリルから始まったと言います。

プレートがフィットする顔

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Ken Lee氏によると、デザイン構想時から、常にライセンスプレートを考慮してスケッチを引いていたそうです。
そのため、このVモーショングリルにライセンスプレートがぴったりと当てはまるような設計がされていると言います。

ターンライト(ウインカー)

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新型アルティマのターンライト(ウインカー)はヘッドライトの中にありますが、実は、初期開発時は、下側のフォグランプ内にターンライト埋め込むことを検討していたと言います。

その理由は、当時の技術では、ターンライトをヘッドライトに入れようとすると、どうしてもスリムなヘッドライトが実現できずに、四角い形になってしまうからだとか。

ただ、技術開発チームと連携して、このスリムなヘッドライトに対応したターンライトを開発することができて、今のデザインが完成したようです。

磨き上げられたボディシェイプ

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新型アルティマのデザインを手がける中で、非常に多くの時間をクレイモデル作成のステージに割いたと言います。

Ken Lee氏は、「デザインテーマを見つけることは実際はそんなに難しくありませんでした。ただ、サイドシルエットに対してどれだけフェンダーを突き出させる必要があるかなど、詳細を実際に作っていくことが非常に難しかったのです。」と語っています。

確かに、ボディラインの張り出しが大きく、ボディに立体感があるように見えます。

日産のデザインマネージャーは何の車に乗っているのか?

現在Ken Lee氏は日本に住んでいるようです。
所有している車は、日産エルグランド。

広々とした室内とそのユニークな見た目が非常に気に入っていると言います。

ただ、ヨーロッパに住んでいた時はクロスオーバーのキャシュカイ、アメリカに住んでいた時はZ32に乗っていたようです。

選ぶ車は結構様々なんですね。

最後に

いかがでしたでしょうか。
今日は、アメリカの自動車専門メディア「Motor Trend」が特集した日産アルティマのデザインとデザインマネージャーKen Lee氏のインタビュー記事をご紹介しました。

これを見ると、様々なデザインのこだわりを感じますよね。

日本での発売は未定ですが、今後新型ティアナとして登場する可能性は大いにあります。
楽しみですね。

新型アルティマのデザイン

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参考:Motor Trend

永田カーティン

永田カーティン

投稿者プロフィール

車好きサラリーマン。
かつて自動車エンジニアとして働いていた経験を基に車に関する面白情報を紹介する。

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